プロローグ

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二月一日。 私の、運命が決まる日。 「それでは、静かに目を閉じてください。」 見知らぬ顔ばかりの中、見知らぬ大人が口を開いた。 問題用紙の表紙を目に焼き付けて。 目をゆっくりと閉じる。 祈る気持ち、そしてとてつもない不安。 でも、 大丈夫。 放送の、自分の学校とは違うチャイムの音が鳴り響く。 「それでは始めてください」 紙擦れの音と一緒に、自分も問題を開いて、 私の中学校を賭けた戦いが始まった。
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