進み始めた世界

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序盤はお互いに深くまで攻めきれず一進一退の攻防が続く。 その間に戦力分析と言えるほど大げさではないが、両チームの観察をしたところ、近年急激に強くなったとの噂通り、県内ではベスト4は余裕でいけそうなチームだ。 しかし、全国優勝の経験がある群馬朔栄高校、近年朔栄に押されているが未だ軽視できない中城商業高校、学力・部活で全国一を目指す公立校の荒川高校… そして星華永遠のライバル校(と、後で言われた) である開凰高校。 強敵はたくさんいる。 それらとの対戦も見据えた試合を今日やる必要がある。 「ライト!」 前線からボールをよこせ、というメッセージが届く。 俺はロングパスを出し、海斗の走力に期待した。 すると、ディフェンスにクリアされることなくゴール前まで持ち込んだ。 池田先輩をシザースフェイントで抜き、鈴木先輩が前に立ちはだかる。 なかなかシュートコースができない…海斗も苦戦しているようだ。
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