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道は国道を抜けカーブが続く上り坂に差掛った。
太一はこの時ふと、ある異変に気付く…
希望の光りとも呼べる前を走る車がユーロのビートのリズムと共に、5回点滅…
カーブに差掛る度にまた5回点滅…
これは昔の名曲…
ア・イ・シ・テ・ルのサイン!?
太一は焦った。
今までこんなストレートな告白を受けた事等々無い。
ましてや、こちらはまだ相手の顔すら分からない。
しかし太一も国立大学出身の言わばエリート公務員!!
勇気をふり絞りパッシング。
そして親指を立て
「歩道に寄れ」のジェスチャーと………口パク。
太一は前を走る彼女の姿を無意識に想像しながら道の脇に単車を止める。
前を走っていた彼女も同じく車を止めた。
中瀬太一。一世一代の愛の告白を受ける時がやってきた……
中から現れたのは……
あからさまに不機嫌そうな顔をしたヤンキー兄ちゃん……
中瀬太一。
一世一代の死の宣告を受ける時がやってきた。
コシトル
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