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「だぁから~!この手紙と薔薇!」
「喜んでくれたのかい?」
「喜んでないしぃ~!ってか手ぇ~離してよね~セクハラ~!」
抱き寄せられていた腕をガッと掴んで力を入れると男は焦ったように首を横に振る
「いやだ、離さないよ」
「どこのだだっ子だぁ!も~!悟!あれ?悟!?」
助けを求めようとして横を向いたらすでに悟はいなくて…
「悟?僕以外の男の名前呼ぶなんて妬けちゃうよ」
「裏切りもの~!」
下駄箱からのりちゃんと二人で去ろうとする悟の背中に向かって叫ぶと、キッと目の前の男を睨んだ。
すると何故か男はうっとりとした表情を浮かべるから思わず
―ガッ
「!!!!!」
足が出た。
だって!鳥肌たったんだもん!!
蹴りあげた膝が、男のだぁぁぁいじな部分にヒットしたらしく、男はバッと体を離してうずくまった。
「悟の裏切りもの~!!」
教室へ入るなり悠々と席でくつろぐ悟にタックルを食らわすと、それを経でもないかのように受け止められてしまった。
「いや、だって嫌がらせじゃなかったみたいだし。告白の場にいるのは不粋だろう」
「絶対嫌がらせだって…昨日殴ったからプライド傷つけられたんだ…だからこんなサブイ嫌がらせで俺の事いじめてんだって!!」
思わず素で悟にすがり付くと悟は苦笑いして俺の背中を叩いた。
「まぁ落ち着け浩輝」
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