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「何が人違いだって?」
後ろから機嫌の良さそうな吉沢の声が聞こえて思わず手で顔を隠した。
恥ずかしいったらない…
吉沢は私を引きずるように歩き出すと集まっていた女の子達から不満の声が上がる。
「人形にまでヤキモチ焼くほど好きなら始めから写真撮ってこいなんていうなよ」
「ちがっ!あれは…人形にじゃなくてのりちゃんが…」
「素直になれよ」
「うぅ…だから違うんだって~」
元の場所に戻ると、吉沢は椅子にドカっと腰かけた。
のりちゃんに「ひどい…」と呟くとシレッと「勘違いだったみたい」と言われてしまった。
それから、若干お客さんには冷たい目で見られたけど、吉沢目当てのお客さんのおかげで過去最高の売り上げになる。
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