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しかし《朋香》は違った。
『そうは、思わないな。』
『えっ……?』
同意してくれると思っていた《紗英》は《朋香》の言葉に驚いた。
『ごめん《紗英》。
でも、《錦戸》さんの声……。
焦ってた。
だから何かあるんだと思うんだ。』
《朋香》が言い終えると《紗英》は煙草を消し、小さく呟いた。
『場所………どこ?』
『えっ?』
聞き取れなかったのか《朋香》が聞き返すと、今度は大きめな声で《紗英》は言った。
『場所は、どこって聞いたの!!
行くんでしょ?
《佐野》さんの事務所。』
その言葉に《朋香》は微笑んだ。
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