ほんの3時間

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   バレンタイン一色の商店街を  足早に歩きながら、  遥奈は、少し緊張していた。    水商売の経験もない。  ごく普通の、  どちらかと言うと  地味な女の子だ。        駅前に着くと、  黒めのスーツをだらしなく着た  パッとしない男が近付いて来て  軽い口調で話し掛けて来た。      「面接の子かなぁ?」      遥奈は、その男に連れられ、  線路のガード下にある、  古ぼけた一件の店に入った。        店の名は『エアポート』      入り口の看板が  ギラギラしていた。    
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