ほんの3時間

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   男は、嬉しそうに  仕事の内容を  詳しく話し始めた。          ── ピンクサロン ──    客の性欲を  口で受け止める仕事だ。    おしぼりに、  ウィスキーを浸して、  客のモノを拭く。    ウィスキーは、  アルコールだから、  消毒の意味だとか。  効果はわからない。    知らぬ男とキスをして、  胸を触られて、舐められて、  おしぼりで拭いただけの一物を  口に含んで、性欲を受け止める。          男は、さも簡単そうに説明した。      話を聞いて、  大きなショックは、なかった。  ただお金がない、  その惨めさから、  早く抜け出したかった。    遥奈は、  お金がないから  借りるのではなく、  自分で何とかしたかった。    
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