絶対零度の女の子

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一条の家に着いたのは、本屋を後にしてから40分後だった 一条の家は最近できた高級な高層マンションだ 出入口もオートロックだし、もう安全だろう 「じゃあ俺帰るから、また明日」 背中を向け行こうとすると、一条が俺に言う 「送ってくれたのはお礼を言う、ありがとう」 「あ…いや、別に…」 俺は驚いてしまった、まさか礼を言われるとは思っていなかったからだ 「けど私と関わらないで、学校では今まで通りにしてね、じゃあまた明日…高松君」 一条は冷たくそう言うとマンションの中に入っていった …嫌われたんだろうか 同じクラスの女子にあそこまで拒絶されたら流石にヘコむ それに…“関わらないで”か…… 「……帰るか」 俺は複雑な気持ちで帰り道を歩いた .
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