絶対零度の女の子

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俺は帰り道を歩きながら今日1日を振り返った 今日俺は残りの授業や休み時間を費やして、一条を観察していた だが観察の結果分かった事は彼女は表情に乏しいという事 俺が見てる限り、一条は眉一つ動かさなかった 顔の筋肉が無いのだろうか?? なんて思う程に無表情だった 後、分かった事は…彼女が本ばかり読んでいたという事と… 一条には全く友達がいない という事だ いや正確には“いない”んじゃなくて“作る気が無い”んだろう 実際、話しかけてくる子がいたのに一条は例のごとくシカトだ 「なんでだと思う??…沖田」 「さぁ??一条さんは友達は要らないって思ってるんじゃないの…」 沖田はどうでも良い様な素振りで携帯をいじっている 「要らないって…普通、女の子って女友達とハシャぐもんじゃねぇの??」 「桜花は分かってないね、女の子は男と一緒にいるものさ」 沖田は俺の顔の前でチッチッチと人差し指を振る 「そんなに考えても意味ないよ…じゃあ僕はこれから待ち合わせがあるから、また明日ね」 沖田は携帯をポケットに入れ、待ち合わせ場所に向かっていった 「…また明日」 多分…いや、100%の確率で女と会うんだろう… 「ハァ…本屋でも寄って帰ろ」 .
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