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一条は俺の顔を見て、困った顔から一瞬でいつも学校で見せる無表情になった
「え~と…自転車探してんの??」
俺が訊ねると一条は何も言わずに頷いた
あ…シカトじゃないんだ…
「良かったら俺も探そうか??暇だし…」
俺が親切心で申し出ると一条が初めて口を開いた
「いらない」
……え??
「いや、でも1人より2人の方が…もうじき日も暮れるし…」
「いらない」
また“いらない”だ
「1人だと大変だと思うんだけど…」
「…いらない」
三度目の“いらない”だ
しかも今度はちょっと苛立ちが言葉に混じっていた
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