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「 Invited girlって何なんですか!?
候補って? 仮契約って? 」
職員室の中にある扉から来ることの出来る、理事長室。
バンッと理事長の机を叩き、私は理事長に詰め寄っていた。
しかし、上品な薄ピンクのスーツに身を包み、髪を高い位置で結い上げた理事長は、落ち着いた様子でフッと笑うと、
「 まあ、お掛けなさいな。
順を追って話しますから 」
と受け流し、椅子を進めてきた。
意を削がれ、私は進められた椅子にストンと腰を下ろした。
それを見届け、さて、と理事長が口を開く。
「 我が学園に入学するのをここまで拒んだのは、貴方が初めてだけど、怒鳴り込ん出来たのも貴方が初めてね。
何があったのかしら?
説明を始める前に聞かせてもらえる?」
「 …生徒会長と副会長に、候補だとか、仮契約だとか言われてキスされそうになりました 」
「 されそうに…とは? 」
理事長が聞き返してきたので、私はブスッとして答えた。
「 …される前にぶっ飛ばしました。グーで思いっきり 」
理事長はその言葉に目を丸くした。そのまま肩を震わせ、クスクスと笑い出す。
「そう…そんなことが…」
なんとか笑いを押し込めて喋ろうとするので、声が震えている。
理事長は「ごめんなさい」と謝ると、どうにか笑いを押し込め、真面目な顔尽きになった。
「 そうね。まず、 Invited girlについてから話しましょうか」
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