Invited Girl

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「 『Invited girl』無理矢理漢字にすると、招待子女ってところかしら 」 「 招待子女? 」   「 ええ、我が学園は知っての通り、裕福な家庭の子しか入れないわ。  だからここに一般家庭の子がいることはありえない。  けれどそれを可能にするのがInvited girlと言う制度。  我が学園が選ぶ、知的能力の高い学生を招待し、入学させる。    つまり、Invited girlは我が学園が作った制度であり、造語なのよ。」   「 なんでそんなこと…」   「 言ったでしょう?ここは裕福な家庭の子が来る所だと 」   「 それが何か? 」   「 財閥といった階級に生まれると必ずついて回る運命。  『政略結婚』そのぐらいは聞いたことあるでしょう?」    私は頷いた。財閥を広げるため、繋がりを深めるためなどに、古代からよく使われる手だ。   「 もし、政略結婚がなくとも、財閥を継ぐ子にはある義務があるわ。  それは優秀な子孫を残すこと 」    ここまで言ったら分かるかしら。と理事長は口を接ぐんだ。  つまり…、私は理事長の言葉を反芻した。
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