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「 ユナちゃん、藍ちゃん、まだかなぁ… 」
私は目の前でホカホカと湯気をたてている二人分の朝ご飯とコーヒーを眺めながら呟いた。
料理が届いて早5分。二人はまだ来ない。
今朝のメニューは、焼きたてのパンにバター。サラダにコーンスープ。
昨晩がどっかの国のフルコースだった事を考えると、かなりあっさりめだ。
「 すぐお腹が空きそう… 」
私は机に突っ伏した。
私の普段の食生活は朝しっかり、夜軽くが基本で、朝はパンではなくご飯を食べる。
朝ご飯がパン食だと胃がすぐに消化してしまって昼まで持たないのだ。昼ご飯はパンでも構わないんだけどね。
「 自炊、しよっかなぁ… 」
キッチンはあるし、その方が好きな食べ物が食べられる。贅沢したい時だけ食堂で食べれば、十分だろう。だけど問題は…
「 朝ご飯どうしよう… 」
作り出してしまえば、何の事もないのだけど、問題は早く起きれるかだ。
「 うーん… 」
「 カグヤ…何か悩み事? 」
「 あ、藍ちゃん!ユナちゃん! 」
机に突っ伏して、うんうん唸っていると、藍ちゃんがユナちゃんとやってきた。
「 うん、ちょっとね。
それより食べよ、お腹空いちゃった 」
「 待たせてごめんね、カグヤちゃん 」
ユナちゃんが顔の前で手を合わせて謝った。
「 ホントよ、鈍臭いんだから 」
藍ちゃんが突っ込むのは、もう当たり前…かな?
「 むぅ、藍ちゃんには言ってません~
だいたい、二人が階段降りるの早過ぎるんだよ 」
「 だからって、歩いて降りてたら世話ないわよ 」
「 だってぇ… 」
あはは…私は思わず苦笑いした。だからユナちゃんは降りてくるのに時間がかかったのか。
「 ほら、朝ご飯食べないの?
カグヤが待ってるわよ 」
「 あ゛」
固まるユナちゃん。
「 た、食べよっか? 」
私の言葉にユナちゃんは頷いた。
「 じゃあ…「「いただきます」」
ようやく私達は朝ご飯を食べはじめたのだった。
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