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「次は中央部。ここは、学園の中心にあるから、文房具が数多く取り揃えてあるわ。
可愛い物から高級品まで様々だから、在学中にお気に入りの文具を見付けるのも面白いかもね。
そして、ここの2階には食堂があるわ。
寮の食堂まで戻るには時間がかかるし面倒だから、お昼ご飯はここを利用する人がほとんどよ。
で、残るは東の購買部なんだけど…」
「はいは~い、東は私が説明する~」
元気よくユナちゃんに言葉を遮られた藍ちゃんだったが、どうぞと言うように目をふせる。
「東の購買部はインテリアを中心にね、揃えてあるんだよ。」
「はぃ?」
私は思わず聞き返した。
インテリアなんて、購買部で販売するものじゃないでしょ普通。
唖然とする私に、ユナちゃんが苦笑を浮かべながら説明を続けた。
「う~んとね、ここって元々はお金持ちな人が集まる学園でしょ?
寮に与えられた自分の部屋を、自分好みにしたいって人が結構多くて、東購買部で取り扱ってるんだよ。
東購買部は学園への物資の搬入口に近いからね。」
なるほど、与えられた物ですごすという概念はない訳か。
何か妙に納得できる。
「まぁ、全員が全員そうって訳じゃないんだけどね。」
「私が言っても説得力ないけど」と笑いながらユナちゃんは付け加えた。
確かに昨日入ったユナちゃんの部屋は可愛らしいけども、どこか質の高さを感じさせる家具が置いてあった。
「で、インテリアでここに置いてない物とかは取り寄せできるんだ。
だから、もしインテリア以外でも何か欲しいものがある時や、家族のもとへ届けたいものがある時なんかはここを利用すると良いよ。」
ふむふむ。小包配達なんかも扱っているのか。それは便利そうだ。
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