顔合わせ

3/5
前へ
/47ページ
次へ
「顔合わせはいつするの?」 「あさってね。 それまで私は準備があるから、明日は日中カグヤと一緒にいられないけど、朝ご飯はきちんといただきに行くわよ。」 「うん、わかった。」 「私が準備してる間、カグヤがひとりになってしまうと思うけど、ごめんね」 「いいよー。大丈夫だから気にしないで。」 申し訳なさそうな顔をする藍ちゃんに、私は明るく返した。 と、ふと小さな疑問が生れたので聞いてみる。 「私ひとり…ってことは、ユナちゃんは? ユナちゃんも準備を手伝うのかな?」 「あぁ、この子は…」 「晃様と衛様を見に行くの!」 ユナちゃんは藍ちゃんの言葉をウキウキしながら遮った。 「この子、朝ご飯食べ終わったら、神楽坂先輩と深貝先輩をおっかけに行っちゃうのよ。 まぁ、度が過ぎると先輩達の邪魔になりそうだから、昼頃にユナを連れ戻しに行くのが私の日課なんだけどね。」 そういえば、二人に出会った時に藍ちゃんが言ってたっけ、 『おバカな友人を連れ戻しに行って帰ってきたら……』 あれってこの事だったのね。 「追っかけなんてして何が楽しいのやら… あ、そうそう。一つ良いことがあると言えば、カグヤ…」 「なに?」 「学園が始まっても遅刻だけは心配しなくていいわよ。 この子、追っかけするためにかなり早く起きるから。」 「え゛……」
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加