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朝から煩い人混みのざわめきが、寝不足な私を心地良い夢から起こした。
寝ぼけ眼で思いっ切り大きなあくびを手で隠しながらも、窓辺のカーテンを、起こされた怒りで思い切り音を立てて開けた。
今日は晴れて就職デビュー当日。昨夜は彼、有木の24歳の誕生日でも有り、私は家族と共に祝された喜びに溢れて居た。
更に就職祝いには、有木に貰った初めてのプレゼント。セレナイトのストーンを使ったペアネックレスを胸に。
喜びに満ちた私は、最悪な朝に迎えられてしまった。
いや!正確には受け入れ難い辛い現実と向き合う事態に――。
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