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次の日はまぁ目の回るほど忙しくてあの「日記」の事を忘れてましてね…
その日も難無く仕事も終盤に差し掛かった所で異変が起きたんですよ…
ズズズって何か鳥肌の立つ様な擦れる音がしてびっくりしたんですよ。
その音は一回きりでね、私も忘れてました。
そんなね、まさかその音が自分の背後まで迫ってたなんて分かるはずありませんもんね。
そんなこんなで終電が来ましてね…
って私が勘違いしてまして終電は1時間前に来てたんですよ。
そんなの知らないから改札に立って最後のお客を待ってたんですよ…
そしたら昨日の2時に乗り込んだお客がおりてきて「すみません。昨日ここで大事な日記を落としたんですけど…読んでないですよね?」
って聞いてきたものだから「預かってますよ。事務所に置いてるので取ってきますね」って言って取りに行って戻ってくると…
また列車が来てて彼が改札を抜けて乗り込んでたんですよ。
彼を追いかけたら彼が車内でにんまり笑ってこっち見てるんですよ…
気味が悪くて…情けない話しそれ以上、脚が動かなかった…
列車も出発してスゥーっと消える様に見えなくなったんですよ。
やっと体の自由が利くようになったもので事務所に戻って「日記」をひらいたんですよ…
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