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ガリヤクザ「おおうあーッ!」
ひたすら絶叫する。
修羅場だった。
ガリヤクザの腕から先の拳は削り取られたように消滅していた。
意味がわからなかった。
ガリヤクザ「畜生ぉおおお!いてぇえよぉお!糞野郎がぁあ!」
刃物でも使ったのだろうか?
あの男性は刃物どころか、動いてすらいなかったというのに
「ふひ……ふひひ」
「……皆、死んでしまえ」
ガリヤクザ「殺してやる!絶対に殺してやる畜生ぉおおお!」
ガリヤクザはもう片方の腕で拳銃を手に取ろうとするが
ガォンッ
男性はまるで頭突きでもするかのように額をガリヤクザの顔面に当てた。
デブヤクザ「……?」
またしてもあの奇妙な音。
ドサッ
ガリヤクザは頭を半分失い、脳みそを散らしながら倒れ込んだ。
まるでアートのようだった。
まるでナタか何かで切り裂かれたように、頭の断面が丸見えとなっていた。
デブヤクザ「何しやがったぁあ!」
デブヤクザは錯乱状態になりながらもその男性に向かって拳銃を構える。
……しかし
男性は何を考えているのか、自らを紐で体をくくり始める。
「ふひ……僕を掴まえてくれ」
そう言うと気味の悪い男性は上半身を縛ったまま、事務所の中央の椅子に座る。
デブヤクザ「は?」
デブヤクザはしばらく現状を把握できなかったが、とにかく携帯を取り出し連絡を始める。
デブヤクザ「お、組織の追っ手から逃げられぬとわかり自白か?なんだか知らねーがいい覚悟だ」
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