午前7時、藤木会本部

2/7
前へ
/495ページ
次へ
ガリヤクザが殺されてから数時間後、夜が明けてもまだあの気味の悪い男性は動く様子などなかった。 ただ静かに椅子に座っていた。 意味があるのかはわからないが、デブヤクザはそれまでずっと拳銃をその男性に構えていた。 ガチャッ 扉を開ける音が聞こえる。 どうやら組織の幹部+組長のお出ましのようだった。 デブヤクザ「おはようございます組長、こんな朝早くに呼び出して申し訳ありません」 佐々木「俺も本来ならコーヒータイムの時間なんだかなぁ、眠くてしゃあねぇわ」 佐々木「……で、この野郎か?ガリをぶっ殺したクレイジーな野郎は」 藤木会の連中の総結集といったところか、約20人近くの構成員が事務所に入って来た。 なぜかその中には『女子高生』のような人物もいた。 女子高生「『拷問現場』を見たらとっとと帰っていい?お昼に友達とカラオケに行く約束があるんだけど」 佐々木「友達の付き合いも大事なもんだが、それだけじゃ学べないものもあんぞ?すぐ終わるから見とけ」 組長らしい佐々木というその人物は、皮肉を感じる笑顔で女子高生にそう告げる。 どうやらその子は組長の娘のようだった。
/495ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8175人が本棚に入れています
本棚に追加