午前7時、藤木会本部

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「黙れ」 女子高生は怖じ気付き、その場にしゃがみ込む。 「人間という生き物は『復讐の念』によって圧倒的な戦力を持ちうる事がある」 「君を生かすのはそのためだ。せいぜい私への復讐のためだけに人生を使いなさい」 男性はゆっくりと金庫に触れる。 すると金庫に『穴』があき、その中に無数のヤクの塊が見える。 男性はその金庫をかつぐと、ゆっくりと歩きながら帰っていく。 「君は『能力を手にいれる才能』があると私は過信している。『流れ星』が見えたからな」 「ここから15km先の『廃工場』に来るといい。私は待っている」 「ふひひひ」 ガォンッ 男性は扉が閉まっているのにもかかわらず、当たり前のようにそのまま事務所を出て行く。 扉には人型にくりぬいた跡のようなものができる。 『藤木会惨殺事件』 この事件は数日後、歌舞伎町のヤクザ達を震撼させる事となる。
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