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桜庭「奴等の服装や身なり、刺青から見てヤクザである事は間違いない」
原田「ヤクザ?」
原田は強盗の容姿を思い出す。
原田「確かに、なんか強盗にしてはおかしな感じだった。声やしぐさもまるでヤクザのようだった。」
桜庭「ならず者とはいえ組織を背負っているヤカラが強盗なんて軽々しくやるか?」
桜庭「・・・『何か裏がある』、としか俺は思えないな」
梅田「合格だ」
入り口を見ると先ほどの強盗達がいた。
しゃべったのはその奥にいる組長と思しき人物だった。
梅田「モデルガンをあたかも『本物の拳銃』であるかのように見せかけ、強盗を撃退したか」
梅田「日本では拳銃があまり認知されていないのがあいまってか、音と脅し文句だけで軽々と騙す事ができたと」
梅田「さらには強盗の様子から察知して我々が仕掛けた『試験』である事にも気付き始めているというから驚きだ」
梅田「実に素晴らしい。このような人間がこの国にいたとは」
ヤクザと思われるその連中はニコニコしながら拍手をする。
桜庭「顔を見た事があるな。確か歌舞伎町のインテリヤクザで有名だった・・・」
梅田「自己紹介がまだだったね。我々は藤木会の傘下にあたる梅田組だ」
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