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本部に下には何件か居酒屋がある。
故に、会社員が酔った勢いで入ってくる事も珍しくはない。
(その際は金品を全て頂いて帰らせるが)
酔っ払いも町をうろついて不自然ではない時間帯。
ここまで馬鹿な奴は珍しく感じるが、二人は僅かな安心を感じていた。
ガリヤクザ「…おい、おっさん」
「ふひ……ふひひひ」
改めて近くで見るとその男性の顔は異常なまでに異質だった。
あまり気味が悪く、口からヨダレを垂らしながら不気味に笑っている。
その様子を見てガリヤクザは顔が青ざめる。
デブヤクザ「兄貴、ちょっと近寄りすぎなんじゃねーっすか?」
デブヤクザ「もしかしたらチャカ持ってるかもしんねーし」
ガリヤクザ「わかってる。余計な事をさせねぇ」
ガリヤクザ「おい、話は通じるか?」
ガリヤクザは一応、その奇妙な男性に話しかけてみる。
「ふひひひ」
ガリヤクザ「ここの看板見たか?意識があるなら早いとこ気付いた方がいいぜ」
ガリヤクザ「意識があるんなら今すぐ立ち去りな」
「ふひひひひひ」
しかし、どう考えてもそのおっさんは話を聞いているようには見えなかった。
そして帰る気配など微塵も感じられない。
ガリヤクザ「……おい!」
直後、彼は酔っ払いの胸倉を掴み銃口を首に向ける。
ガリヤクザ「ホンットに脳天気な野郎だ。よくそれで社会を生き抜けてるな」
ガリヤクザ「いい加減己の過ちに気付こうや。それとも、あの世でようやく事を理解するか?なぁ!」
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