優緋

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  右手で頬杖ついて、焦げ茶色の髪の毛に窓から差した光が暖かく乗っかっている。ぽかぽかって擬音が似合う感じ。   天気いいから空でも見てんのかな。         入学式後に配られた席順表を見る。 隣の番号だと‥‥     5番 緒川優緋、くん。     …なんて読むんだろ、名前。 ゆう…ひ?あってる?         せっかく隣の席なんだから仲良くなってみたいけど、こっちを向きもしない相手ってのはなんかなぁ‥‥     …まぁ、みんな全員と仲良くなるなんて無謀だし目指してないし。あたしはあたしで気楽にいこう、うん!       楽しい学校生活を目標にガッツポーズ。 大丈夫、きっとうまくいく。                   そうやって、左のお隣さんと積極的に仲良くなるのはちょっと諦めてみる。 だって、もしもウザがられたりして無理に嫌われたりしたくないもん。   ま、そのうち。なんて。
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