夢の終わり

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美しい色とりどりの花が咲く丘に、花束を持った少女と少年が佇んでいた。 風に揺れる花々。 さえずる小鳥。 空は青く、澄み渡っている。 しかし、彼女達の表情は暗い。 「ねえ……。私、本当にあなたを愛してたのよ……?」 少女は小さく呟き、静かに涙を流す。 力を失った水滴はポタポタと、少女の抱えている花束へ吸い込まれるようにして落ちていく。 そんな少女を、少年は支えるようにして抱きしめた。 「大丈夫。大丈夫だよ……。あいつもちゃんと気付いていたから……」 「――そうだと嬉しいわ…」 優しい風を肌に感じながら、少女は柔らかく微笑む。 「大好きよ、クロム。私が最後に言った言葉を憶えているのなら、お願いだから、また―――……」
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