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いつもと変わらない国道。車がひしめきあってる間を一台の原チャがすり抜ける。
「やべぇー遅刻するなぁ~」
半袖のシャツをなびかせながら大学に向かう学生がいた。
彼は普通のハタチの大学生。三人家族の長男。いままで苦労もせず大学まで進学してきた。
「ピッピッ」
後ろから原付のクラクションが近付いてきた…
「ヨッ!おはよ!」
友達のユウスケだった。彼もまた同じ大学に通う大学生。二人は幼稚園から一緒で幼なじみような仲になる。
「なぁー今日テストだよなぁ~」
ユウスケは怠そうに言ってきた。
「だなぁ~でもこれが終われば夏休みじゃん」
「夏休みはバイトだよ!しかもフルだし…お前バイト決まったの?」
ユウスケはラーメン屋でバイトしていて店長から社員の声がかかる存在だが彼は興味がなかった。
「実は…決まったんだ!来週からゲーセンで始めるんだ」
彼は先月までスーパーで働いていたが経営危機の噂を聞き、バイトを辞めていた。しかし友人の紹介でゲーセンで働くことになった。「おぃっ!!あと5分だよ」
話に夢中になっていたが、校舎の時計をみて話を中断して二人は教室まで駆け上がって行った。
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