喋る猫

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「…猫?」 そこには、真っ白な毛で鈴の着いた赤い首輪をした猫がいた。 「ようこそ。凛夜。我の名はリオス。ここの住人だ」 「…猫が喋ってる────────────!!」 俺、凛夜は激しく驚いた。 「ほぉ。いい反応だな」 猫はニヤリと口の端を吊り上げた。 「いやいやいや、誰でもそんな反応だろ!つうかここどこだよ!俺こんなとこ知らないし、気付いたらここにいたし、てかこの部屋なんだよ!めちゃくちゃ生活感溢れてるじゃねぇか!」 「ふむ、面白い反応だ。まぁとりあえず落ち着け」 「落ち着いてられるか!目の前で猫が喋ってんだぞ!」 「まぁ、皆そういうな」 「じゃあ、言うな!」 「とりあえずこっちに来て座れ。コーラを出してやろう」 猫はくるりと踵を返し、ソファに向かった。
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