喋る猫

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俺は意味が分からず呆然としたが、どうせ最終的にはソファに座ることになると思い、ソファに向かい、座った。 猫もソファに座り、近くにある赤と黄色のスイッチを鼻で押した。 すると突然冷蔵庫が開き、そこから1.5㍑のコーラがふよふよ浮かんで来た。 「は?」 俺はそれしか言えなかった。 また、別のところからコップとトレーが浮かんで、俺の前にコップ。猫の前にトレーが置かれた。 猫のトレーは丸くてプラスチックでできていて、ちょうど子猫とかにミルクをあげるようなヤツだ。 コーラは蓋が開き、コップとトレーに注がれ、またふよふよ浮いて冷蔵庫に戻っていった。 「……なんなんだ?今の?」 「ん?あぁ。我はここの住人だぞ?何ができても不思議ではないわ」 「……なんかもういいや。とりあえずここではなんでもできるんだな?」 「ふむ、聞きわけがいいな」 「ていうか、ここどこ?俺さっきまで……全然別の所にいたぞ」 「ここは、狭間だ。お前が何故ここに来たかを説明しよう」
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