プロローグ

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目の前には自分と同じくらいの大きな人形が置かれている。 気味悪いほど誰かに似ている。だが、それは誰か思い出せない。 「あら、いらっしゃい」 いきなりの言葉にびっくりして振り向く、そこには女性が立っていた。 頭の中に直接響くような不思議な声、目の前の女性からの声だろうと予想はつく。 小柄で金髪、色がやけに白い・・・そして綺麗な人。 けれど、声は頭の中に直接響くような声なのだ。 死神にでもつかれたのかとそんな考えに心の中で苦笑する。 女性はゆっくりとやさしく微笑んだ、子供を見るやさしい母親の眼。
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