28人が本棚に入れています
本棚に追加
「けど、姉さんと間違われるのも久々よーねー。 姉さんが教師だった頃は毎日間違われてたもの」
「え、『だった』って事は柊先生は教師を辞められたんですか?」
氷は知らなかったようで、少々驚いている。
「あれ、知らなかった? 辞めてからそこそこになるんだけど」
「そうなんですか…… あれ、夏樹は知ってたの?」
氷は心底不思議そうにしている。
「ああ、知ってたよ。 今は実家で喫茶店してるんでしたっけ?」
「そうよ、よく知ってるわね。 来た事あるの?」
「いいえ、知り合いが教えてくれました」
まあ、その知り合いが問題なのだ。
多分、奈月さんに言っても分かるだろう人物三人だからだ。
どう見ても年齢と外見が合わない某喫茶店の店長兼チーフパティシエ。
黒ずくめで無表情の美男子。
銀髪の美女で警察関係者。
この三人である。
多分言ったら分かるから喋らないでおこう。
最初のコメントを投稿しよう!