第二話 出会いと再開と運命の鼓動

7/12
前へ
/31ページ
次へ
「はい、到着っと」 出会った所から少し歩いた小さな住宅街。 大通りからちょっと離れた場所にひっそりと佇む喫茶店があった。 アンティーク調な造りの外観と整えられた綺麗な庭先が、周囲から少しだけ自己主張している。 「あ、私の事は奈月って呼んでね二人とも。 店に入って柊って読んだら姉さんも私も反応しちゃうから」 「「わかりました」」 奈月さんはドアノブに手をかけて中へ入ろうとするが、何かを思い出して俺達の方を振り返る。 俺を真剣な顔で見つめて問う。 「ねぇ、夏樹くん…… 君の握っているモノに意味は在るの?」 その問いは予想されていなく、俺は言葉を出せない。 氷は言いたいか分からず困惑している。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加