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奈月さんはどこか安心したように微笑む。
「君のやっている事は間違いじゃない。 けど、覚えていてね…… 命を粗末にしない事」
「わかってます。 自分も相手も最善の方法で救う。 それが俺の握っているモノを使う意思です」
「夏樹も奈月さんもなんの話をしてるのよ?」
一人取り残されていた氷は困惑しながらも聞いてきた。
俺と奈月さんは顔を見合わせて誤魔化すように店内へ入って行く。
ドアに付いたベルが静かな音色をたてる。
その鳴り響いたベルの音が運命の歯車が動き出した音だったのだろうと後に思う。
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