第一話 物語のハジマリ

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5月10日 空を四角に切り取る講義室の窓から空を見上げてもそこには目立つ雲もない晴天が広がっているだけ…… 「うん、いい天気だ……」 昨日までの雨が嘘のように晴れわたっている。 当分はこんな陽気が続きそうな予感を与えてくれる。 「あ~だけどさらに後には梅雨だ……」 ―――コンコン 「ねえ、夏樹あのさ~」 声と共に机を軽くノックする音。 「ふぁあぁぁ~~ それにしてもねみぃー」 ついさっき、今日の講義は終了している。 このまま少し眠っても誰からも注意は受けないだろ。 今日は一度も講義中に寝てないのだ。 眠たくてしょうがない。
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