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「ほら、この前、『バイトでも探そうかな~』って言ってたじゃない? だから何
かの参考になるかと思って桜子が読み終わったのを貰って来たわ」
「……ありがとう」
「なによ、その間は……」
氷の髪の毛がすこし不機嫌そうに動いている。
「いや、氷がわざわざそんな事をしてくれるとは思わなくてな。 ありがとう」
俺の言葉に顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
熱でもあるのか?
「別に大した事してないわよ! ほら、もう今日の講義終わったから帰るわよ!!
」
氷は荷物を持ってさっさと出ていく。
俺も急いで片付けて後を追った。
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