7人が本棚に入れています
本棚に追加
いっぱいすれ違うニンゲン達は、いつも何かに追われているみたい。
ワタシに気付くのは誰もいない。
ニンゲンは、ワタシだけじゃなく、なにを求めて歩いているのか、多分気づいていない。
寂しい生き物だ。
いっぱいいるのに、どこに歩いていくのか、どこを目指しているのか、わかってない。
いろんな季節に、巡り会う色んなニンゲン達。
ワタシは思う。
生きるために、生きているのが自然なことなのに、
生きるために、生きていることをやめているニンゲンが増えていることを。
ワタシは歩く。
あの女の子に巡り会えた時に教えてあげるために。
この目が見ている事は、とてもとても小さい事だけど、きっとあの女の子には必要なことだから。
ワタシは歩く。
たとえたどり着くことがなくても。
最初のコメントを投稿しよう!