闇の執行人

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夢乃との眠れぬ一夜(表現自重)を過ごした後 「………………」 御影は死にかけの顔で 机に突っ伏していた もう指一本動かす 気力も無い 静かに寝かせてくれ…… 切にそう願う御影だったが、神様に嫌われているのか御影のささやかな願い事は叶わなかった 「よう旦那!朝からテンション低いねぇ!」 「煩い死ね馬鹿」 御影はよっぽど 神様に嫌われているのだろうか? 絡んで来たのは一番絡みたくないと思っていた奴だった 「うぉ!朝から毒舌だなっ!!」 あぁ………… 欝陶しい………… 彼の名前は佐倉 拓海 スポーツ万能だけど 見ての通りオツムが弱い少年である 「何のようだ?」 御影が 若干殺気の込もった 声で問い掛ける 「うん?朝から元気が無かったんで声をかけたんだ!夢乃ちゃんと何かあったのか?」 その殺気に気付いているのかいないのか……… 平然と答える拓海 「……………」 いつもと変わらない 様子で文庫本を読み耽っている夢乃を横目で睨みながら、御影は答えた 「夢乃が寝かせてくれなくてぐばぁ!」 殴り飛ばされて 宙を舞いながら 御影はこんなことを 思った 日本語って 難しいな、と……………
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