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「もう一度問う。…降参する気はないのか?」
大量のマナが圧縮され右手に集まっていく…。思わず息を飲む、勝てない―――だが。
「降参―……」
「………」
「するもんかァアァァ!」
叫ぶ、もはや意地だった。
いくら相手の実力が上でも降参するのは性格上嫌だった。
相手もそのことを分かっていたようだ。
「…いくぞ」
「こい……!!」
――――――
その日、【俺】はあっさりと負けた…はずだ。その先のことは一切覚えていない。
なぜなら【俺】にはその記憶ないからだ。
いや、この日の出来事だけ忘れた訳ではなかった。
"魔術に関わる全ての日々"を。
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