どうか、俺のプリンセスになってくれないか?

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クライス「ごふっ…」 クライスはリビングで血まみれで吐血しながら倒れていた。 美恵「ったく!ありえない!!」 美恵は血まみれの拳でコーヒーをすすっていた。 美恵「パパ!!これ血の味する!!」 パパ「それはきっと君の顔に飛び散ったクライス君の血が混入したんじゃないかな?」 エプロン姿がなぜか似合う三十代くらいの男の人が台所に立って料理をしていた。 パパ「さぁ、目玉焼きが出来たよ。クライス君、運んでくれるかな?」 クライス「御意に」 クライスはいつの間にか傷は消えていて立ち歩いていた。 美恵「まったく…、一体誰が貴方に聖騎士なんて称号あげたのかしら…」 クライス「今は亡き王妃、サイリー・フラントワーズ・ルベリランディーネ様だよプリンセス❤」 クライスは美恵に向かってウインクした。 美恵「キモイからウインクとかやめてもらえるかなクライス・パラディン・ブルー騎士?」 美恵は血の味がするコーヒーを、クライスの頭に流した。 クライス「プリンセスが望むなら」 美恵「プリンセスもやめれ」 クライスの手に持たれてる目玉焼きの皿を取っていすに座った。 美恵は目玉焼きを口に流し込むとすぐに学校の制服に着替えて玄関に向かった。 パパ「行ってらっしゃい、ハンカチとかは持った?」 パパがエプロンで手を拭きながら見送りにきた。 美恵「持ってまーす」 美恵は靴ひもを結びながら答えた。 パパ「ティッシュは?」 美恵「持ってまーす」 パパ「筆記用具は?」 美恵「持ってまーす」 クライス「俺は?」 美恵「持ってまーす」 バキィィ!!! クライスは美恵の逆回し蹴りで見事にかかとが頭に命中した。 美恵「行ってきます」 バタンッ!! パパ「い…行ってらっしゃい…」 パパはそんな姿を苦笑いで見送った。 カッカッカッカッ… 美恵「ホンッット!ありえない!!」 美恵はブツブツと呟きながら急ぎ歩きで歩いていた。 美恵「デリカシーってものを知らないのかしらあの人は!」 ゴゴゴゴゴ… 突然地面が揺れ始めた。 美恵「な…なに!?地震!?」 ゴゴ… だが、地震はすぐにおさまった。 美恵「…なんだったんだろ…」 _
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