一章~15歳ノ誕生日~

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『分かってるけど…』    冬護は、何だそんなことかとでも言いたそうな顔をして溜め息をついた。  それを聞いた雛は機嫌を直し、眉間に寄せていた眉を上げた。  冬護は呆れたような顔をして持っていた携帯を閉じ、口を開いた。   『どうせハンキルだろ?』    雛は大きく頷く。   『あいつ、重要な情報は忘れないのにな…、何で忘れっぽいんだろな』    冬護は苦笑し、再び溜め息をつく。  雛は、   『わっかんね』   と言って笑い、冬護の部屋を後にした。   『さ…、準備すっか…』      
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