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「おはよう、花梨♪」
「おはよ、澪奈」
翌日、これまでのことが嘘のように仲のいい二人を見たクラスメートは驚いた。
昨日まではあんなに険悪だったのに、いつの間に仲直りしたのだろうとか、何があったのだろうとか、思うところはたくさんあった。
ただ、いつもの二人に戻ってくれた事は、クラスメート全員にとって嬉しかった。
いつもの三人を見れると思うと、本当に安堵した。
「おはよ、修一」
「お、おはよう。・・・仲直り、したんだな」
「うん。何か、いつまでも喧嘩してるのって、馬鹿みたいじゃない?」
「お互い、意地の張り合いしてて、ずっと喧嘩してたんだけどね・・・」
花梨も澪奈も、二人揃って顔を見合わせて苦笑している。
何が何だか修一には全く分からなかったが、いつもの二人だと思うと嬉しかった。
「で、何で喧嘩してたんだ?」
「修一には内緒♪」
「これは、私たち二人の問題だから♪」
まさか修一のことで喧嘩してたとは言えず、笑ってごまかす。
そんなごまかしに、修一は気づくことなく。
「そっか。じゃあいいか」
「気にする事ないよ♪」
「さ、授業も始まっちゃうし♪」
そんな三人を見て、クラスメート達は微笑んだ。
いつもの三人だと。
あの様子ならもう大丈夫だと。
何があったかは知らないが、それでも。
三人の仲は、永久不滅なのだと思った。
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