この空に願う幸せ

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分かれ道。 澪奈の家の方向はこの道の右側、修一と花梨は左側なので、ここでいつも別れる。 「じゃ、また明日ね」 「うん」 澪奈と分かれた花梨たちは、その後も談笑を続けながら花梨の家に向かっていた。 「あれ、修一の家って、こっちじゃないよね?」 「そうなんだけどさ。もうこんな時間だし、送っていこうかと思って」 「え、いいの?帰るの遅くなるんじゃない?」 「気にすんな。俺がそうしたいからしてるだけなんだし」 そう言って微笑みかける修一。 その微笑を見た花梨は、何だか気持ちが高まるのを感じていた。 過去に、こんな気持ちになった事があっただろうか。 考えてみても、思い当たらない。 自分では気づく事はできなかったが、花梨は間違いなく修一の微笑みに魅了されていた。 「あ・・・ありがとう」 「・・・っと、此処だよな」 「・・・うん。あ、じゃあまた明日」 「そうだな」 去って行く修一を見て、何故か寂しいと思う花梨がそこにはいた・・・。
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