この空に願う幸せ

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「景色、綺麗だね」 「そうだな。夕方だし、余計に」 「うん」 花梨は、今日一日の事を思い返していた。 思いっきり叫んだジェットコースター。 あまりの迫力に思わず修一の腕を掴んだお化け屋敷。 思い返しているうちに、いつしか花梨の心は高ぶっていた。 そして、ゴンドラが頂上まで来た時。 「お、頂上だ。結構高いなー」 「そうだね。確か・・・地上百メートルだっけ?」 「それくらいだな。・・・今日は楽しかったよ」 「私も楽しかった」 修一の笑顔を見ていて花梨はふと気がついた。 自分は、修一のことが好きなのだと。 だからこそ、こんなにも心が高ぶっているのだと。 あのショッピングの日の帰りから、ずっと好きだったのだと。 今、この瞬間に、自分の気持ちがしっかりと自覚出来た。 そして、観覧車が地上に着いた時、寂しさを覚えた。 もう少し、このままでいたい、そう思った。 「帰るか」 「うん」
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