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彼の名前は矢板純平(やいたじゅんぺい)
その光景を見た後、下を向いたまま、気づかれませんように!と強く願いながら、少しずつ端に寄り、足早に通り過ぎようとしたけど
『あ、雅』
やっぱり駄目か、と、大きなため息を一息つくと、意を決して顔をあげた。
『じ、じ、じゅん、もう今日は、こ、講義ないの?』
落ち着け!自分!!
『まだ、あるんだけど…』
純が途中までそう言うと、割って女の方が、
『だれぇ?お友達?』
今、私と純が話してただろうが!
という怒りと、
早くこの場から立ち去りたい!
という情けない思いが交錯する。
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