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-機動六課隊舎 部隊長室-
はやて「全く、初日から遅刻なんてどないな神経しとるんやろなぁ♪」
…とはやてがいい笑顔で和也を見る。
「…悪いと思ってるから、こうしてちゃんと頭を下げているんだが…?」
余りのはやてのしつこさになんだか疲れてきた和也。
はやて「いつになったらその方向音痴も治るんやろなぁ。」
…心に何かが刺さった音がした。
はやて「まぁ、弱者をいたぶるのはここまでにして…」
あ、今本音が出たな。
なんてくだらない事を考えていると、はやてが立ち上がり、俺に向かって頭を下げた。
はやて「…来てくれてありがとうな。本当に感謝してる。」
面と向かってこんな事を言われるとさすがの俺も照れるというかなんというか…
「…前にも言っただろ?俺は、お前達が困っているなら、いつだって助けに行く。」
なんてらしくない事を言ってみると、
はやては顔を赤くして、「…だからそういうの反則やっちゅうのに…」とか俯きながらブツブツ呟いている。
このままでは埒があかないので
「…で、俺はどうすればいいんだ?」
と聞くと、はやては慌ててこちらを向く。
はやて「え、ええとそやな、和也の部屋はあとでリインに案内させるとして、とりあえずなのはちゃん達と合流してもらってええか?」
俺は頷いて、
「了解した。それじゃ失礼する。」と部屋を出ようとしてふと思いついた。
「あ、そうだはやて。」
はやては「ん?」という顔をしている。
「俺が自由に使える厨房はあるんだよな?」
はやては心の中でやっぱりかと呟いた。
はやて「…あぁ、その話か。勿論や。後でリィンに案内させるわ。」
「それを聞いて安心した。それじゃあまた。」
そう言って今度こそ部隊長室から出て行った。
はやて「…ホンマに頼りにしてるで、『陸のエース』さん。」
はやてはそう呟いた。
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