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俺が16になったばかりのことだったな。
すごい雨が降ってて…
いや、血のにおいがしてたから血の雨が降ってたのかも。
とにかく、あの時は雨とか血とかで俺はずぶ濡れで刀を振ってた。
俺の屋敷に夜中、たくさんの敵が押し寄せて…。
俺の大事なものを何もかもめちゃめちゃにされて…。
俺の母も、妹も、弟も…
みんな殺されちゃって…。
俺は必死に刀を振ってた。
がむしゃらで何かを考えてた訳じゃなく、抵抗するつもりで刀を振ってた気がする。
俺は、屋敷の庭で…
そうだ、倒れたんだ。
死んだのか分からなかったけれど、ただ倒れた。
庭が狭いから戦うのに不利だったんだ。
それから、気がつくと広いヒマワリ畑にいた。
一面のヒマワリ。
なぜ自分がそこにいるのか…?
そんなの考えもしなかった。
ただ、なんとなくそこにいただけ。
それで…
“神”
に会った。
美しくて、そうヒマワリみたいだった。
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