第2章 past memories

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今回は自宅にいるパターンなのでそれなりの着替えをすることが出来る。 ダスクのコスチュームはフルセットで用意されているのだが、何しろ召集は予測不能にかかってくるものだからして、滅多なことでフルセットになる機会はない。 昨日のようにコートの下は制服というかなり危ないことも多々ある。 (やっぱりそれ用に作られてるだけあるな。 制服より全然動ける) 制服と比べてしまっては、Tシャツですら動きやすい部類に入ってしまうが、まぁとにかく動きやすいのだ。 ササッと着替えてコートを装着。 あとは残してきた携帯を取って出発だ。 行き先は勿論ダスク本部の洋館である。 適当な用事なら電話で済ませても何ら問題はなかったのだが、今回に至っては別格だ。 (直に支部長から聞きたいし、あそこのほうが情報が集積してるからな) 組織が多大な力を有しているだけに、表の情報から裏のものまで集まってくる。 テレビ局の方たちには悪いが、少なくとも自宅で報道規制のかかったニュースなんてあいまいなものを見ているよりは有意義だ。 最後に机に置いておいた手袋をはめてレノアスはドアノブに手をかけた。
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