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「あー、すみません先輩。
以後気をつけます」
こういう場合、どうすべきなのかジェイドはしっかり心得ている。
経験からして、口でレノアスに勝つことが不可能なのは目に見えているので、ここはとりあえず謝っておくのが得策なのだ。
心がこもっているとは思えないその言葉でもリヴァスは満足した様子で、ドルグスタの機械化について熱弁を再開した。
「何なのさ?」
「いや、眠そうだったから」
周りに聞こえないよう、声を小にして囁く
(絶対クラムがいないせいだ。
あれがいないから、その矛先が僕に)
交換というところにポイントがあるのである。
各校から各学年二名ずつ来ることになっているのだが、それと同じように、こちらからも留学生を送らないといけないわけで、
まぁ大抵は対抗戦の代表になった選手が行くことになっているのだ。
レノアスの身近からはクラム、フレア、カシス、ミルファが選出されている。
ちなみに、この選出方法はブラックジャックだった。
かれこれそんなわけで、レノアスのストレスの捌け口であるクラムがいないために、最近のレノアスは不機嫌だ。
それ以外にも理由はあるのだろうが、全てはクラムのせいだ、そうに違いないとジェイドは呪いの念を送った。
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