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『…ホンモノでなかったら…?』
俺の頭が、おかしくなったかの、どちらかだ
そんな事を考えたら、少し寒気がした
それは多分、後者の方が正解なのだろうから…
『…疲れているんだな。そうでなければ、憑かれているんだろう』
『疲れて』と『憑かれて』をかけた所で寝る事にした
『困った事は明日考える』
…昔からの俺の悪い所だが、幻覚を見る程疲れているのだから、寝るしかないだろう
『明日になれば、きっと天使も消えているさ』
そう思い、そう願い、そう信じ、おれは部屋の明かりを消し、布団に入った。
明かりを消しても、天使自体が光り輝いていたため、なかなか寝付けなかった
それでも眠気が勝ち、ウトウトしだした頃に、つい天使と目が合ってしまった
『………』
しばらくの沈黙の後、
「おやすみ」
つい口走ってしまった
…幻覚相手に
そこで俺の意識は途絶えた
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