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美好の時計
『おかぁさんパンまだぁ?』
『待てへんのやったら自分でやり!』
美好の朝は穏やかではない。
だからといって、そこには苦痛など何もなく、永遠に続くと錯覚する程の日常なのかもしれない。
『バイト間に合わへんし、食べながら行くわ(・o・)ゞ』
『女の子やねんからそんなんせんとき!』
母がその言葉を発した時に美好の姿はもうなかった。
『ホンマにあの子は…
誰に似たんや』
見知らぬ他人が見ても母と美好は瓜二つなのは明らかだった。
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