1.炎の決意

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「今の動き、一般人ではないな~お前は何者だ?小僧」 赤髪の男は鞭を刀から解き、自分の元に引き戻す。 「お前に答える義務はないな…まぁお前を殺す権利をくれるなら…俺は義務を果たしてやるよ」 漆黒の刀"封魔黒刀"を構え、不敵な笑みを浮かべながらカイトは話す。瞳の色は刀と同じ漆黒。 「むかつくガキだ…レイもむかつくし、この女をむかつく。俺は楽しい殺しがしてぇのによ!」 吠える様にカイトに向かって叫ぶ男。 「殺しを楽しむ…?ははっ…お前も俺と同族か?…最高に楽しくなって来たぜ」 ニヤリと笑顔になり、男の方に跳ぶカイト。その速さは先程までの比ではない。空中で刀を振り上げ、男に向かって振り下ろす。 飛び散る鮮血、一瞬の刀の煌めきにより、赤髪の男は左腕を失った。 余りに圧倒的力量の差を見せ付けられ顔に恐怖の色を映す赤髪の男。カイトに背を向け、逃げようとするが、既に周り込んだカイトが首筋に刀を突き付けていた。 「逃げんなよ…何の為に利き腕を残したと思ってんだ?…俺を楽しませてくれよ…お前の命でな」 恐ろしい程冷酷な瞳で男を見るカイト。その表情には優しさが全く感じられない氷のような表情。 「くそがぁぁぁー」
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